はいたい!『うむい沖縄』管理人の、うむいちゃんです 。
沖縄のヤギ(ヒージャー)といえば、ヤギ汁やヤギ刺しを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、沖縄県内では栄養価が非常に高い「ヤギミルク」を使った、こだわりの製品がたくさん作られています。
なぜヤギミルクが消化に良いのか、牛乳アレルギーとの関係性、そして「タウリンが牛乳の約20倍」 と言われる詳細な栄養価については、以下の「ヒージャーグスイの科学」で詳しく解説しています。
ヤギミルク製品はデリケートなため、この記事では管理栄養士の視点から「① 持ち帰りOK(保存がきく)お土産」と「② 現地で必食(保存がきかない)スイーツ&グルメ」に分けて徹底的にご紹介します。

はいたい!管理人の「うむい」です。
保有資格
・管理栄養士
・調理師
病院食・学校給食、行政の料理教室講師などで、食と健康の専門家として合計17年の実務経験を積む。 現在は行政の立場から、住民の健康増進をサポート。
現在も、行政の立場から住民の皆さまの健康増進をサポートする仕事に携わっています。
ヤギミルクの栄養価と特徴|牛乳との違いは?
消化が良く、お腹にやさしい理由
ヤギミルクは、牛乳に比べて脂肪球が小さい ため、消化吸収が素早く、お腹がゴロゴロしにくいと言われています。
牛乳アレルギーでも飲める可能性
牛乳アレルギーの主な原因は「αS1カゼイン」というタンパク質ですが、ヤギミルクにはこの含有量が非常に少ないんです。 代わりに、人の母乳に多く含まれる「βカゼイン」が主要なタンパク質のため、アレルギー反応を起こしにくいと期待されています。
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする」という方へ。 ヤギミルクは、牛乳アレルギーの原因となりやすい「αS1カゼイン」が極めて少なく、脂肪球も小さいため、驚くほど消化に良いのが特徴です。 「これなら飲めた!」という声も多い、沖縄の自然放牧ヤギミルクパウダーはこちらです。
タウリン豊富!驚きの栄養素
ヤギミルクは、タウリンの含有量がなんと牛乳の約20倍! 他にもビタミンAやビタミンC など、豊富な栄養素をバランスよく含んでいます。
【持ち帰りOK】お土産に最適!保存がきくヤギミルク製品
まずは、旅行カバンに入れて持って帰れる、お土産にぴったりの「保存がきく」製品からご紹介します。これなら、帰宅後も沖縄の余韻に浸れますね。
1. ヤギミルククッキー(株式会社もとぷらす)

「お菓子なら、気軽にヤギミルクを試せるかも」という方に一番おすすめなのが、クッキーです。
特に注目したいのが、沖縄本島の本部町(もとぶちょう)にある「株式会社もとぷらす」の製品です 。
ここは単なる製菓会社ではなく、なんと自社でヤギを飼育し、シークヮーサーやパイナップルまで生産している農業生産法人 。まさに「農場から食卓へ」を体現しています。
「ヤギミルクと国産素材のみを使用した優しいクッキー」と謳われる通り、素材へのこだわりが詰まっています。
- 主なフレーバー
- プレーン
- べにいも(紅芋)
- 黒糖
- 保存方法: 直射日光を避け、涼しい場所で保存 。常温で持ち帰れるのが嬉しいですね。
- 購入できる場所: 沖縄のセレクトショップ「樂園百貨店」などのオンラインストアで購入可能です 。
2. ヤギミルク石鹸(八重瀬町・チュフディナチュール)

食べるもの以外でヤギミルクの恩恵を受けたいなら、「石鹸」という選択肢もあります。
ヤギミルクの石鹸は保湿力に優れ、肌に優しいと人気です。特に沖縄県南部の八重瀬町(やえせちょう)は、高品質なヤギミルク石鹸の産地として知られています 。
- 特徴(八重瀬町産)
- 「生」のヤギミルクを使用: 鮮度を保つため、冷凍していない生のミルクを配合しています 。
- 無添加・コールドプロセス製法: 熱を加えない製法で、ヤギミルクの良質な成分を壊さず石鹸に閉じ込めています 。
- 肌への優しさ: 敏感肌や乾燥肌の方にもおすすめされています 。
また、那覇市に拠点を置く「チュフディナチュール」も、沖縄の人気石鹸ブランドとしてヤギミルク石鹸を扱っています 。
- 購入できる場所: 楽天市場などのEコマースサイト のほか、非常に多くの製品が「ふるさと納税」の返礼品として登録されています 。
【現地で必食】保存はNG!沖縄でしか味わえない生ヤギミルクスイーツ&チーズ
ここからは、保存がきかない(要冷蔵・生鮮品)ため、お土産にはできないけれど、沖縄旅行の目的地にする価値がある、絶品のヤギミルク製品をご紹介します。
1. 【宮古島】濃厚リッチ系ソフト「ツンフグ牧場」
宮古島で「唯一」とも言われるヤギミルクのソフトクリームが味わえるのが「ツンフグ牧場」です 。
ここは単なるアイスクリーム店ではありません。ヤギと触れ合える体験型の牧場で、家族連れにも大人気 。その景色の良さも評判です 。
- 味のレビュー
- 「サラッとしながらもミルキーで濃厚。でもくどくなくすっきり」
- 「滑らかで口当たりが良く、シンプルでも深い味わい」
- 注意点(重要): 営業は「土日祝のみ、12:30〜16:00」と非常に限定的。訪問する際は、曜日と時間を必ず確認してください。
2. 【名護】さっぱり自然派アイス「ぐしけんファーム」

沖縄本島北部、名護市の海を見渡す丘の上にあるのが「ぐしけんファーム」です 。
ここの哲学は「保存料や着色料などを使わない」こと 。ヤギミルクのアイスも、その哲学が息づいています。
- 味のレビュー
- 「シャーベット寄りのアイスクリーム」
- 「甘すぎず、あっさり味でサラリと頂けました」
- 特徴: ツンフグ牧場が「濃厚ミルク系」なら、こちらは「無添加・さっぱり系」。ヤギミルク本来の自然な風味を楽しみたい方におすすめです。プレーン味がヤギミルクのアイスです 。
- 購入できる場所: 農園のほか、浦添市の「クレメリア工房カプラ」など、提携している工房でも食べられることがあるようです 。
3. 【宮古島】”幻”の受賞チーズ「宮古島チーズ工房」

甘いものが苦手な方には、究極のアーティザン(職人)チーズはいかがでしょうか。
宮古島で冨田常子さんという職人が、たった一人で運営しているのが「宮古島チーズ工房」です 。
- 代表作「MEME(メメ)」: 固まる時間が異なり困難とされる、ヤギ乳と牛乳のブレンドに3年以上かけて成功した革新的なチーズ 。
- 受賞歴: 国産ナチュラルチーズのコンクール「Japan Cheese Awards」での受賞歴もあり、その品質は折り紙付きです 。
- 注意点(入手困難): このチーズは「幻の逸品」と言っても過言ではありません。
- 現地店舗: 営業は「土曜日、日曜日のみ」「10:00~15:00」。
- オンライン: 通販サイト(PAY ID)もありますが、人気商品(「白まる」など)は常に「SOLD OUT」状態です 。
まとめ | 沖縄ヤギミルク製品の楽しみ方
沖縄のヤギミルク製品は、その多くが小規模な職人さんによって、こだわりを持って作られています。
だからこそ、
- お土産には、保存のきく「クッキー」や「石鹸」を。
- 旅の思い出には、「ソフトクリーム」や「チーズ」を味わう「食体験」そのものを。
と、分けて楽しむのが正解です。
ちなみに、飲むヨーグルトなども人気ですが、オンラインでは「SOLD OUT」になっていることが多い ことからも、生鮮品の需要の高さがうかがえます。
ヤギ汁やヤギ刺しだけでなく、こうした優しいミルクの恵みも、沖縄の素晴らしい「クスイムン(薬食)」文化の一つ。ぜひ、沖縄旅行の際は試してみてくださいね!


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